英雄の旅

音楽のエクスカーション

The Hero's Journey
  • J.S. バッハ  "カプリッチョ 最愛の兄の旅立ちに寄せて", BWV 992
  • フランツ・シューベルト 幻想曲 ハ長調"さすらい人", D. 760
  • フランツ・リスト  バラード 第2番 S. 171
  • ルードヴィッヒ・ファン・ベートーヴェン ソナタ 第31番 変イ長調, Op.110

胎内に宿ってから墓に入るまで、すべての人間は旅をする。それは冒険、危険、試練、そして岐路にあふれた道。  それは英雄の旅であり、人間の歴史が始まって以来その話はずっと語り継がれて世界のあちこちに色々な形で残されている。 神話、民俗学、宗教、文学、演劇、映画、絵画、舞踊、そして音楽の中に。

文学者で神話学者のジョゼフ・キャンベルによると、究極的には彼が単一神話」と命名したただ一つのストーリーがあり、それが他のすべての物語の基礎を成している。 そしてこの偉大なストーリーの力強いメッセージを独自の芸術的言語で我々に伝えるのが芸術家の職務である。

音楽のいくつかの最も基本的な構造においてさえこの英雄の旅が暗示されている。  例えば古典的なソナタ-アレグロの形式はこの旅のパターンに従って構成される最初の主題(第1主題)が対照的な主題(第2主題)に向かい合う時に旅は始まる。両方の素材は吟味され、作り直され、絡み合わされ、そして発展させられ、しばしば聴衆を遠方の落ち着かない調性の中に運び(展開部)、しかし必ず解決の段階で元の主題に戻る(再現部)。

英雄の旅」プログラムは鍵盤楽器の偉大な作曲家-バッハ、シューベルト、リスト、そしてベートーベン-による傑作から構成される。それぞれが色々な方法でこのテーマを探索する:バッハの兄が実際に出かけた旅 ~そこでは長旅に付き物の危険と最愛の人との別れによる心痛の両方が詳述されている~ から、人生の厳しい実存主義的問題に立ち向かうシューベルトのロマンチックなさすらい人、愛を求めて死んだ英雄レアンドロスをリストが表した悲劇的物語、ベートーヴェンのソナタOp.110に描かれた崇高な霊的旅 ~そこでは深層において英雄が超越的な至福を達成する~ まで。

チョン・キョンファ と
ケヴィン・ケナー

ヴァイオリンとピアノのデュオ

Kyung-Wha Chung & Kevin Kenner Project

2011年にケヴィン・ケナー有名なバイオリニストのチョン・キョンファに彼女のここ10年間における最初のデュオリサイタルに加わるよう誘われた。 まもなく音楽界は彼らの新しい協力による成果を聴くことができるだろう。 このシーズンはバッハ、モーツアルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ブラームス、フランク、およびプロコフィエフの主要な作品を含むさまざまなレパートリーの演奏となるだろう。

歴史上でのショパン

The Historical Chopin Project

ケビン・ケナーと作曲家・チェリストの Krzysztof Dombek によって共同でアレンジされたピアノ協奏曲のの新しいバージョンでは、ケナーはカサール・クワルテットと一緒に時代物のピアノで演奏し、19世紀前半の本物のサウンドの世界に浸る。 オリジナル楽器によるレコーディングは世界中から賞賛された。Capella Cracoviensis のメンバーでバッハからピアソラまでのプロジェクトで長い間ケナーの協力者である Grzegorz Frankowski がコントラバスでアンサンブルに加わった。

ピアソフォルテ

ケヴィン・ケナー と ピアソフォルテ・ストリング・クインテット

よく知られている音楽評論家コリン・クーパーは ピアソラのタンゴはショパンのマズルカに似ている。音楽が人間の感情 - 悲しみ、郷愁、憂うつ、情熱、および喜びの精神 - の表現の手段として認められ続ける限りそれらは不滅であろう。」と評している。

ショパンの音楽のルーツはピアソラとは非常に異なっているが、これらの作曲家の両方が共有する深い感情、親密さ、そして表現力が彼らを新鮮に結びつける。 ショパンもピアソラもインスピレーションのために祖国の伝統に目を向けた。 二人とも器楽奏者と即興演奏家としての才能に恵まれており、彼らの作曲にその能力が反映しているそして両者は音楽の郷愁と哀愁の側面への親近感を共有している。おそらくそれは彼等の故国からの移住と関連している。

感情が込められたこのプログラムにおいてケナーは、情熱とロマンの記憶に残る夕べを作り出すために、ピアソラのスペシャリストである Grzegorz Frankowski と彼のクインテットと協力する。

ヒュドラ

水の芸術

The Hydra Project

人間にとって水の大切さは計り知れない。 それはあまねく存在している。 川を眺めると神話と記憶の大きな流れに洗い流され、我々を最初の水の生息地である子宮にいた頃に連れ戻す。 水を賛美して、ヒュドラは散文、詩、そして歴史を通して水から霊感を得て描かれたすばらしいデジタル・ディスプレイにより、マルチメディア・ピアノ・リサイタルの形をとった。

生命に対する破壊者であると同時に保護者として、そして愛、肥沃,浄化、生命のサイクル、そして深い無意識との様々な比喩的関連の中で、多くの様々なレベルで楽しむことのできるこの刺激豊かな出会いにおいて、水の本質がすべて暗示される。

ショパン、リスト、ドビュッシー、ラベル、シマノフスキー、スメタナ、ヤナーチェク、レシェティツキー、そしてノルウェーの作曲家アルフ・フールム等の作品を含む、選ばれた音楽には言葉がちりばめられ、そしてそれらのいくつかは、それに伴う作品に直接的なインスピレーションを与えた。、絵は500年に渡る水に関係する芸術作品に及び、そこにはポーランドの画家Jakob Bochen による、"ヒュードラ"のために特別に依頼された絵を含む。

15のシーン

ショパンの生涯から

The Chopin Project

「ショパンの生涯からの15のシーン」は最も偉大なピアノの大家の一人のまさしくその心と精神への楽しいそして啓蒙的な旅行である。 このマルチメディアプレゼンテーションは1999年にショパンの没後150周年を記念して造られた。以降それはケヴィン・ケナーの最も人気があるプレゼンテーションの1つになり、英語、ドイツ語、そして日本語に翻訳されている。

選択されたシーンはショパンの人生における重要な出来事を訪れるが、ショパンの性格のそれほど目立っていない部分も面白く明らかにする。 また提示された絵は大家のさまざまな顏を描き、そして付随する楽曲は、7歳の時に書かれた彼の最初に知られた作品も含めて、彼の最も人気のある作品からリサイタルでは滅多に聴くことのないピースに及ぶ。 音楽があらゆる形式分類を超越しそして性格が彼の同時代の人によってほとんど理解されなかった作曲に関して、この製作は19世紀の最も不可解な個性の1つに窓を提供する。